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Tuesday, June 23, 2020

テレワークの“朝”は自動化できるか? 「スマート全自動コーヒーメーカー」を試す - ITmedia

 スマート家電のECサイト「+Style」を運営するプラススタイルが、新たなスマート家電として「コーヒーメーカー」を取り扱うと6月11日に発表しました。

 この製品は、同社が展開するIoT電球などと同様に「スマホ連動」が特徴といいます。とはいえ、ほとんどのコーヒーメーカーはボタンを押すだけで使えるため、“スマート化”とだけいわれても、どんなことをスマートにできるのかはいまいち伝わってきません。

プラススタイルの「スマート全自動コーヒーメーカー」

 ところで、筆者はコロナ禍以前はほぼ毎日、出勤前にコンビニでコーヒーを買い、始業とともに飲むことで頭を切り替えていたのですが、ここ数カ月は在宅勤務でその習慣もなくなってしまい、何となくぼんやりとしていました。在宅勤務中でもおいしいコーヒーを飲みたいという考えから、自宅で入れる際はペーパードリップにこだわっていたのですが、朝の忙しいときに時間をかけてドリップするのはやはり手間でした。

 そんなときに登場したプラススタイルの「スマート全自動コーヒーメーカー」は、抽出の過程にこだわりつつ“スマート化”できるといいます。説明を聞くと、どうやら朝に入れたてのコーヒーを飲みたい人に向いているとか。もしや自分のニーズにうってつけの製品なのでは──そんな期待を胸に秘め、メーカーから借り受けて一足先に試してみました。

価格はお手頃、コーヒーメーカーとしての性能は?

 「スマート全自動コーヒーメーカー」の価格は1万3800円(税込)。豆から入れる全自動タイプのコーヒーメーカーとしては低価格な部類です。また、6月25日までの予約購入では、単体で9980円に値下げとなるほか、スマートセンサーなどとのセットで割引するセールも実施しています。

 抽出杯数は1〜6杯で設定可能。コーヒーミルを内蔵し、焙煎したコーヒーを自動でひいて抽出できます。また、粉状のコーヒーを入れることもできます。

 コーヒーメーカーとしての一連の操作はスマホを連携せずとも行えます。機器上部の操作パネルから操作が可能です。

操作パネルから飲みたい量や濃さなどを設定できます

 フィルターには利便性を考慮して丸洗いできるステンレスフィルターを採用。抽出時の水温はコーヒーに最適な90度となっており、ハンドドリップのように少しずつお湯を落とす方法で抽出されます。

豆を上部のミルに入れ、裏側のタンクに水を投入。抽出前の操作はこれだけ

 実際にこのマシンで抽出したコーヒーを飲んでみると、抽出直後に焙煎したコーヒーならではのフルーティーな香りを楽しめます。ステンレスフィルターは豆の油分もそのまま通すため、使う豆の種類によっては酸味やエグ味が強調されてしまうこともありますが、味わい深い一杯を求めている人には満足できる味といえるでしょう。

 豆のひき方は中びきのみで、細かな設定はできませんが、抽出杯数に合わせてマシンが自動で設定します。

 抽出時に少し気になったのは動作を開始した瞬間のミルの音量の大きさ。ミルの動作は最初の10秒程度で終わりますが、タイマー設定などで予告なしで開始すると驚いてしまうかもしれません。

スマート化で何が変わるのか

 ここから、スマート全自動コーヒーメーカーの「スマート化」要素について見ていきましょう。

 本機はスマートフォンアプリ「+Style」(iOS/Android)とは2.4GHz帯のWi-Fiを通じて連携し、アプリ上から一連の操作ができる他、抽出時間をタイマーで設定できます。さらに、GoogleアシスタントやAmazon Alexa経由での操作や、スマートドアセンサーやスマートWi-Fiプラグ、スマート電球といった+Styleの他のスマート製品との連携にも対応します。

 コーヒーメーカーをスマート化して何がうれしいのか、というメリットの部分ですが、それは「飲みたい時に入れられる」という点に尽きるでしょう。ちゃんと味わえるコーヒーを入れようとすると、豆をひいてお湯を沸かしてドリッパ—を用意して……と何かと手間がかかるものです。その手間をある程度省力化しつつ、「ひき立てのおいしさ」を安定して提供できることにこのマシンの存在意義があります。

アプリからの操作やタイマー設定、音声アシスタントとの連動が可能です
+Styleアプリ上のメイン画面

キモは“スマート”な抽出開始方法

 音声アシスタントとの連携では「OKグーグル、コーヒー入れて」などと話しかけてコーヒーを抽出できます。朝の忙しい時間帯など、シーンによっては便利かもしれません。しかしそれよりも、スマート家電同士の連携による“スマート”な抽出開始方法こそがこの製品のキモであると、筆者は考えています。

 例えばドアや窓の開閉を検知するスマートセンサーと連携させれば、「午前6時〜8時に、ダイニングのドアを開けた瞬間にコーヒーの抽出を開始する」といった設定が可能です。朝の忙しい時間に、余計な挙動を極力減らして、ひき立てのおいしいコーヒーを味わえます。

ドアの開閉を検知する+Styleの「スマートセンサー(ドア・窓)」
他のスマートデバイスと組み合わせたルーティン化も可能。タスク設定では「抽出スタート」のみを設定可能です(起動したら水を落としきるまで止まりません)

 記事冒頭でも触れましたが、昨今のコロナ禍で在宅勤務に移行した人の中には、毎朝のコンビニコーヒーが欠かせなかったという人もいることでしょう。そうしたコーヒー派にとって、家の中でも手軽にひき立てコーヒーが味わえるスマート全自動コーヒーメーカーがあれば、朝の活力の源となるはずです。

もう一工夫ほしかったという点も

 使い方次第では十分に価値を発揮してくれそうなスマート全自動コーヒーメーカーですが、+Styleとして初のキッチン家電製品ということもあり、試用していて「かゆいところに手が届かない」と感じたシーンもありました。

 1つは、「豆や水を計量する機能がないこと」です。抽出杯数の設定はありますが、これは杯数に応じて豆のひき方を設定する機能で、水や豆を計量する機能ではありません。機器内部にはコーヒー豆をストックしておけるタンクはなく、水も入れただけコーヒーの抽出に使われるため、入れすぎてしまうと薄いコーヒーになってしまいかねません。

杯数設定にかかわらず、水も豆も入れた分だけコーヒーになります

 このため、抽出前に豆や水を量って投入する手間はどうしても発生します。タイマー設定やIoT連携などで朝にコーヒーを抽出するようにしておいても、豆は翌日飲む分だけ投入しておく必要があります(忙しい朝にこなすべき手間を前夜のうちに済ませておけるという点では意味はあるとは思いますが……)。

 また、これは他のコーヒーメーカーの多くでも共通することとは思いますが、「抽出ユニットを洗う手間」も地味に面倒です。フィルターとミルが組み合わさった抽出ユニットと、コーヒーを貯めるポットは取り外して丸洗いができるようになっています。ただ、ミルのブレードの下にコーヒーの粉がたまり、これを洗い落とすのが地味に面倒です。仕組み上仕方がない部分ではありますが、毎回洗う必要がある点も踏まえると、もう少し手間をかからずコーヒーかすを落とせる設計にしてほしかったと思うところです。

豆に触れる部分は全て丸洗いできますが、洗うこと自体が手間になりがち

 保温機能が30分までしか動作しないのも使い方によっては不便かもしれません。ポットに入ったコーヒーを保温しつづけておくと味がどんどん劣化していくため、できれば保温しないのがベターですし、「ひき立てを飲める」という機器の趣旨からも外れますが、まとめて入れておいて在宅勤務中に適宜飲みたい場合には、もう少し長時間保温できた方が明らかに便利です。

 また、IoT機能の設定について少し不便な点も。+Styleアプリの設定では「1日1回まで」といった条件指定ができないため、スマート全自動コーヒーメーカーでは、指定された条件(例:指定時間の間にドアが開いたときに抽出開始する)を満たせば何度でも動作してしまいます。その際「豆がセットされていないから動作しない」という条件指定もできないため、条件を満たすとコーヒーミルのブレードは動作してしまいます。ただし、水が入っていなかったら動作しないようなので、IoT連携を使う際には水の有無に気を付ける必要がありそうです。

細かな不満点はあるものの「ひき立ての味」を安定して抽出する便利さには代えがたいものがあります

 改善を望みたい点はいくつかあるものの、このマシンは、ひき立ての豆をすぐひく、90度前後のお湯で少しずつ抽出するといった「おいしいコーヒーのセオリー」を確実に守って抽出してくれます。朝の忙しい時間においしいコーヒーが飲めることを考えれば、1万円前後の投資と丸洗いの手間は苦にならないでしょう。「おいしいコーヒーをたくさん飲みたい派」にはオススメできる1台です。

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