東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域となっている葛尾村の野行(のゆき)地区で29日、営農再開に向け初めてとなる野菜の試験栽培が始まり、関係者がブロッコリーなどの苗や種を植えた。10月ごろの収穫予定で、放射性物質検査を行い、安全性を確認する。
試験栽培が始まったのは野行地区の特定復興再生拠点区域(復興拠点)内の農地3カ所で計6アール。地元コメ農家らでつくる野行農業生産組合がブロッコリー、ホウレンソウ、キャベツ、コマツナ、カブの5品目、計240株を栽培する。組合員や篠木弘村長ら約15人が参加し、除染された農地に手作業で苗を植えたり、種をまいた。
組合は今年5月、野行地区の復興拠点にある水田約5アールでコメの試験栽培も始めている。野行地区でコメと野菜の栽培が行われるのは11年ぶり。収穫したコメと野菜は放射性物質の検査後に全量廃棄する。
組合長の半沢富二雄さん(68)は「避難先から集まって、みんなで古里で栽培を始めたことが何より大事だ。元気に育つことを願う」と話した。野行地区は村の北東部にあり、約1600ヘクタールが帰還困難区域。村はこのうち、主要道の周辺など約95ヘクタールを復興拠点として整備し、来年春ごろの避難指示解除を目指している。
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