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今年は梅雨時期も比較的天候に恵まれ、夏野菜の価格が大きく値下がりしています。一方、稚魚の記録的な不漁によって全国2位の出荷量を誇る養殖ブリが危機に陥っています。 7月20日朝の大分市公設地方卸売市場。夏野菜を中心に豊作となっていて、値崩れに近い状況です。7月19日までの7月の平均取引価格は、去年の同じ時期と比べるとキュウリが54.2%減、ナスが44.1%減、キャベツが41%減と大幅に値下がり。比較的値段の高いトマトやレタスでも去年よりも1割ほど値を下げています。 (丸果大分大同青果 岩尾嘉臣野菜部長)「非常に夏野菜が出ていますが、単価は厳しい状態で続いています。今年は非常に品質もいいし量も出ているので、どんどん夏野菜を食べていただければ」 一方、全国2位の出荷量を誇る養殖ブリに非常事態がー。 こちらはブリの稚魚、モジャコ。10センチほどの大きさから1年半育てると成魚のブリになります。 佐伯市蒲江の浪井丸天水産では、毎年モジャコ漁に出ていますが、今年の捕獲量は例年の4分の1に届きませんでした。 (浪井丸天水産 浪井大喜代表)「せめてお客さんの分は準備したかったけど準備できないのが実際問題で、自分たちの養殖尾数も減らしているのでかなり厳しいですね」 モジャコ漁は沖合に浮かぶ藻ごとすくいあげる漁法で、大分県が漁期と計画量を定める許可制度が取られています。今年は計画量510万匹に対して、実際の捕獲量は271万匹で充足率は53.2%でした。過去10年をみても捕獲量は400万匹前後で推移していて、今年は記録的な不漁に陥っているということです。 不漁の原因について、モジャコを調査している 県の見解は。 (県農林水産研究指導センター水産研究部 堤憲太郎主幹研究員)「流れ藻が少なかったことに尽きます。特徴的なのが大きなサイズが取れている。少し産卵時期が早かったのかなという仮説は立つのですが、国は明確に明言はしていません」 ほとんどの水産業者は天然のモジャコを使ってブリを養殖します。自らもハマチの養殖を手掛けている浪井大喜さんは、モジャコの記録的な不漁が来年以降の養殖ブリに大きく響くと予測しています。 (浪井丸天水産 浪井大喜代表)「在庫がないのは死活問題。売り物がないので経営的としては厳しくなるかな。このサイズが売りになったとき、2年後ぐらいかきつくなるのかな」 すでに多くのブリの養殖業者が必要な量のモジャコを確保できず、先行きが見えない危機感が広がっています。
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