Pages

Tuesday, July 6, 2021

廃棄コーヒー豆 ビールに変身 蔵前の焙煎所 アサヒに協力 - 東京新聞

kuahbasolah.blogspot.com
「蔵前BLACK」で乾杯する(左から)縁の木の白羽さん、アサヒビールの古原さん、三陽商会の下川さん=いずれも墨田区で

「蔵前BLACK」で乾杯する(左から)縁の木の白羽さん、アサヒビールの古原さん、三陽商会の下川さん=いずれも墨田区で

 アサヒビール(墨田区)は、「焙煎処 縁の木」など台東区蔵前にある三つのコーヒー店の協力を得て、廃棄豆を原料にするクラフトビール(酒税法上は発泡酒)「蔵前BLACK」の製造を始めた。廃棄物削減などを「ビール」を通して発信する取り組みで、三日から販売を始めた。(砂上麻子)

 アサヒビールと、アパレル大手の三陽商会(新宿区)が展開する環境問題を意識したファッションブランド「エコアルフ」が連携し、持続可能な生活様式を提案するプロジェクトの第一弾。蔵前BLACKは、醸造した発泡酒に、三店舗が廃棄した豆で抽出したコーヒーを加えて仕上げる。アルコール度数は4・5%。コーヒー豆本来のフルーティーな香り、ほのかな酸味、チョコレートのような苦味が味わえる。

廃棄されるコーヒー豆(手前)から作られた「蔵前BLACK」

廃棄されるコーヒー豆(手前)から作られた「蔵前BLACK」

 環境に配慮した商品を考えていたアサヒビールとエコアルフは、抽出かすなどのコーヒーごみを園芸用肥料に再生している縁の木にアプローチ。着目したのが廃棄されてしまう豆で、試飲用に焙煎して余ったものなどまだ飲める豆が多く含まれており、縁の木側も新たな活用策を探っていた。

 豆の回収は台東区の福祉作業所に依頼し、五月に約六キロの豆から約三百リットルを製造した。アサヒビールパッケージング技術研究所の古原(こはら)徹さん(36)は「飲めるならビールにできると思った。地域で取り組めるのもよかった。飲みやすくておいしい」と高く評価する。仲間の店舗にも声を掛けた縁の木の白羽玲子さん(49)は「思っていたより飲める豆が廃棄されていることが分かった」と歓迎した。

 蔵前BLACKは、アサヒビールの醸造所に併設している飲食店「TOKYO隅田川ブルーイング」(墨田区)など都内七店舗と、京都市内一店舗で数量限定で販売(一杯七百円)。ビール用カップにエコアルフのブランドメッセージを印刷したタンブラーとのセット販売もする。

 今後はエコアルフが開催する環境問題への意識向上などを目指すイベントでも販売する。三陽商会エコアルフ課の下川雅敏課長(38)は「蔵前BLACKを通して、サステイナブル(持続可能)なライフスタイルを提案していきたい」と語る。

サーバーからグラスに注がれる「蔵前BLACK」

サーバーからグラスに注がれる「蔵前BLACK」


関連キーワード

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 廃棄コーヒー豆 ビールに変身 蔵前の焙煎所 アサヒに協力 - 東京新聞 )
https://ift.tt/3dPgjfT

No comments:

Post a Comment