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シリーズ「SDGs」です。都会の真ん中でも食べ物を生産できる新たなシステムがドイツで進んでいます。「魚」と「野菜」を同時に生産するという一見、不思議な「循環システム」について取材してきました。 ドイツの“食”と言えば、ソーセージ。肉食文化のドイツでは、魚が丸ごと一匹売られるのは珍しいことです。ところが最近、首都ベルリンのスーパーには、丸ごと一匹の魚が売られています。“ティラピア”というスズキ目の淡水魚。しかも「ベルリン産」です。 「ベルリン産なの?」(買い物客) 「地元のものだなんて最高ですね」(買い物客) そして、売り場には、同じくベルリン産のバジルも置かれています。都会で地産地消される2つの食材。実は、新たな循環システムで一緒に作られているのです。 ベルリン市内にあるECFファーム。魚の養殖を行っています。 「このベルリンの中心地で、最大30トンの魚を養殖することができます」(ECFファーム ニコラス・レシュクCEO) 魚は13の水槽で育てられていますが、この養殖、実は水に秘密があります。 「水槽の水のおよそ半分は、雨水が使われています。そして、こちらを通ってバジルの栽培に使われています」(記者) 隣の建物には、青々としたバジルがぎっしりと。魚とバジル、この2つを一緒に育てる仕組みとは? 魚の排泄物を含んだ水は、バイオフィルターを通し肥料となる硝酸塩を得て、バジルを育てる水になります。一方、養殖によって排出された二酸化炭素は、バジルの光合成で酸素となり、魚のタンクに送られているのです。つまり、「漁業」と「農業」を掛け合わせた循環システムなのです。 「バジルはベルリンで作られ、ベルリンで売られる。だから輸送距離も非常に短いんです。魚はベルリンで一番新鮮ですよ」(ECFファーム ニコラス・レシュクCEO) このシステムによって使用される水は大幅に削減され、輸送距離も短いため、二酸化炭素の排出量も抑えることができます。さらにバジルは、プラスチックの袋などを一切使わず、環境に配慮して出荷。魚は、ベルリンなどのスーパー260店舗に提供されています。 「少ない資源で、より効率的に、より多くの食べ物を生産する。これが未来の成功の鍵になると思います。持続可能な食材を届けること、これが私の目標であり、情熱です」(ECFファーム ニコラス・レシュクCEO) 環境にやさしく、新鮮な食材を安定して食卓に運ぶ、新たな取り組みが始まっています。(04日17:13)
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