目覚めの一杯から仕事の合間のリフレッシュ、そして食事の締めまでと、コーヒーは私の生活に欠かせない存在。愛用しているセラミックフィルターでコーヒーを淹れることが日々の癒しにもなっています。
いつものように朝の一杯を淹れていたある朝。その香りに癒されながら、ふと、「この出し殻、絶対何かに使えるはず」と思い調べてみることに。すると思っていたよりも、多様な活用方法があることを知りました。癒しもくれて出し殻も役に立ってくれるなんてこれはやってみるしかない! と、早速実践してみることに。
そこで今回は、私が実際にやってみた3つの再利用法を、初級編→中級編→上級編と3段階に分けてご紹介していきます。
【初級編】トイレや靴箱に置くだけ。大活躍の天然消臭剤。
シンプルなカップに入れたらインテリアの一部として溶け込みます。
コーヒーは酸性のため、アルカリ性のにおい成分を吸収する効果があるそう。多孔質構造で水分を多く含んでいることも重要なポイントで、消臭剤としておなじみの活性炭よりもアンモニアの脱臭効果は約5倍以上もあるのだとか。トイレに置く場合は、湿っているものの方が吸収効率が高いそうなので、私はドリップ後に少し冷ましたものをガラスカップに入れて置いています。カビの発生を避けるべく、2〜3日に一回のペースで取り替えています。靴箱に置くときは、乾燥させたものをお茶パックに入れてスニーカーに忍ばせたり、靴箱の奥にそっと置いて使用しています。
ちなみに、ドリップ直後の出し殻をお皿に移して電子レンジで30秒〜1分ほど温めれば、簡単にドライになりおまけにレンジの消臭にもなるので一石二鳥です。※1分以上連続で加熱すると、レンジの中で爆発する(!)こともあるそうなので、様子を見ながらやってみてください。
【中級編】オイルや蜂蜜と混ぜてハンドメイドスクラブに。
摂り過ぎ注意! とよく耳にするコーヒーに含まれるカフェインやポリフェノールには、抗酸化作用や肌を引き締める効果が期待できるのだそう。そこで、内側からではなく、外から取り入れようとスクラブを作ってみました。
作り方はざっくりですが、コーヒーの出し殻大さじ1、アーモンドオイル(ココナッツオイル、オリーブなどでもお好みのものでOK)大さじ2、はちみつ大さじ1程度を混ぜるだけ。準備ができたら、洗顔して毛穴が開いた状態の顔に肌を傷つけないように優しくスクラブしていきます。ここで注意点ですが、まず自分のお肌に合うか確認するために、腕や手の甲でテストしてみてから顔に使用するようにした方がいいとのこと。そしてコーヒーは水に溶けないので、スクラブ後はペーバーやコットンで拭き取ってから洗い流すことをおすすめします。
使用したところ、顔の表面はすべすべ滑らかになり、洗顔後ピキッと張るように乾燥しがちなのですがオイルや蜂蜜の保湿効果でそれもなし。スクラブ後の肌の手触りにうっとりしました。顔ついでに手の甲や腕にもスクラブしてみたのですが、翌朝の乾燥度合いの違いに驚きました。使用するオイルや蜂蜜にもこだわることができるのが、自家製の醍醐味。お気に入りのアイテムを使って、今後も定期的にスキンケアに取り入れていこうと思っています。
【上級編】手間はかかるけど楽しい! コーヒ染めにトライ。
前回の#ChangeChallengeではタイダイ染めに挑戦したのですが、よりエコなコーヒーを染料とした染色にトライしてみました。今回は、サイズ違いで購入していた白いトレーナーの(あまり活躍していなかった)小さい方を生まれ変わらせることに。
まずは下準備から。牛乳もしくは豆乳と水を1:1で混ぜたものに、染めたいアイテムを1時間ほど漬け込みます。たんぱく質が、コーヒーの色素の吸収率を上げてくれるのだとか。漬け込みが終わったら取り出し、しっかりと絞ってから完全に乾くまで干します。放っておくと、干しイカのようにかなりカピっと乾きます(笑)。
コーヒー作り。まだまだ濃く出るまで辛抱強く待ちます。
では次は染める工程に。コーヒーの出し殻をお茶パックに淹れたら、粉が出てこないようにさらにネットに入れます。ネットは、シンクの排水溝用のものやストッキングなど網が細かいものならなんでもOK。大きめの鍋に水をいれてあったまったら火を止め、ネットに入れた出し殻を入れて好みの濃さになるまで待ちます。当たり前なのですが、一度ドリップした出し殻はあまり濃く色が出ないので濃く染めたい場合はたくさん用意しておいた方がベターです。良き塩梅になったら、ネットを取り出し下準備したアイテムを投入。1時間ほどしっかり漬けましょう。
1時間後。最後の色止め作業に入ります。大きめの鍋か桶に、水2リットルに対してミョウバン(もしくは塩)を100gを目安で混ぜたものに、軽く絞った先ほどのアイテムを漬けます。そしてさらに1時間待ちましょう。すでにお気付きかと思いますがこの作業、非常に待ちが多いです。ですが、一つひとつの作業にちゃんと意味があるので、気長に楽しんでいただけたらと思います。
1時間経ったら取り出し、程よく絞って(かたく絞りすぎるとムラになるので注意)完全に乾くまで干しておきます(最後の待ちです)。そしていよいよ! 文字通り“待ちに待って”完成したのがこちら。
左:染めたもの 右:染める前と同じ色のもの
初挑戦にしては色ムラもなく綺麗に染まったので、個人的には大成功です。そして心なしかさまざまな工程を経てサイズが1.5倍ほどアップした気がするので、そこも含めて満足しています(笑)。
普段は捨ててしまっていたコーヒーの出し殻を有効活用できる方法があったことを、いつもの日常に少しだけフォーカスすることで知ることができました。きっとほかにも気付いていない、知らないだけで無駄遣いや廃棄してしまっているものがあるはず。毎日の習慣や身近なものに意識を向けることが、生活をよりエコに、豊かにすることに繋がっていくのだと実感しました。
#ChangeChallenge
Text: Masayo Ugawa
からの記事と詳細 ( 捨てるの待って! コーヒーの出し殻のエコな活用法。【VOGUEエディターの #ChangeChallenge】 - VOGUE JAPAN )
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