2019年08月21日12時57分
日本郵便が、アフラック生命保険から委託を受けて販売しているがん保険について、保険料の二重払いや無保険状態の発生を防ぐ新制度ができた後も、導入せず5年間放置してきたことが21日、分かった。この結果、今年5月までの1年間だけで二重払いや無保険が10万件超生じている。日本郵便は10月に新制度を導入するという。
アフラックなどが扱うがん保険は通常、がん患者が病状を隠して加入するのを防ぐため、加入後3カ月間は保障を受けられない「待機期間」が発生する。このため、新契約への乗り換え時には3カ月間、新旧の保険料を二重払いするか、無保険になるかを選ぶ必要がある。
この問題に対処するため、アフラックは二重払いが不要になる新制度を2014年に設けた。新規契約の保険料を支払うだけで無保険にならない仕組みで、日本郵便に導入を繰り返し打診した。しかし、郵便側はシステム上の理由などから拒み、顧客に不利な旧来の仕組みのまま販売を続けていた。
アフラックによると、昨年5月から今年5月までに結ばれた約10万4000件の乗り換え契約のうち、保険料の二重払いが生じた契約が約3万3000件、無保険状態が起きた契約が約4万件、二重払いと無保険が同時に発生した契約が約3万件あったという。
日本郵便は「制度上問題はなく、二重払いになるのは仕方がない。今後、精査した上で、問題があれば対応していく」(広報担当者)と話している。
2019-08-21 03:57:00Z
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019082100483&g=eco
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