テレQ(TVQ九州放送)
消費者にとってはつらい値上げの話題です。ほっと一息つきたいとき、コーヒーを片手に一休み、という人も多いのでは?このコロナ禍でコーヒーを取り巻く環境にも変化が訪れています。 福岡県内で10店舗を展開するコーヒー専門店「ハニー珈琲」。 ハニー珈琲 井崎康英 常務取締役: コーヒー豆だけで今19種類ありますね。 こちらでは、南米やアフリカなど世界中から厳選した豆を販売。併設するカフェでは挽きたてのコーヒーを味わうことができます。豆の買い付けに長年関わってきた井崎さん。コロナ禍で客足に変化が出ているといいます。 井崎さん: やっぱり「おうち時間」が増えたので、コーヒーを家で入れてみようという方は結構増えているなという実感がある。 ハニー珈琲ではカフェ店舗の売り上げがコロナ以前に比べ2割ほど減少したものの豆の持ち帰りや販売は2割ほど増加しているといいます。一方で懸念も。コーヒー豆のコストが上がり続けているといいます。 井崎さん: 大きな打撃をコーヒー市場は受けていると感じている。世界的な異常気象が影響しているのではないかというのは感じていて。 そこできょうの特捜Qチームは「コーヒー豆の高騰なぜ続く!?食卓への影響は?」 今月に入りメーカー各社は家庭用レギュラーコーヒーの値上げを相次いで発表しました。UCCは今月1日から主要商品の出荷価格を見直し、店頭価格で約2割値上げに。また、キーコーヒーは来月1日から出荷価格を見直す予定で店頭価格はこちらも2割ほど高くなる見込みです。コーヒーの価格が高くなっている背景には何があるのでしょうか? 井崎さん: ブラジルに今年7月に降霜があって、そこからすごく先物取引で価格が倍くらいになったという背景がある。 コーヒー豆の主な産地・ブラジルで今年7月、深刻な霜の被害が発生。収穫量が減少するという不安が市場に広がったため取引価格が高騰したとみられています。 そもそもコーヒー豆には、「アラビカ種」と「ロブスタ種」という2つの品種がありこの2つで世界で流通する豆の99%以上を占めます。一般的には「アラビカ種」が高級品、「ロブスタ種」が汎用品とされていて、さらにそれぞれが「コモディティ」「スペシャルティ」などランクごとに分類されます。このうち「コモディティ」が先物市場で取引されます。 こちらはアラビカ種を扱うニューヨーク市場でのコーヒー豆の相場価格です。今年2月から上昇基調となり、現在は1ポンド当たり190セント前後で推移。7月末には1ポンド当たり207セントまで急騰し、7年ぶりの高値となりました。 「スペシャルティコーヒー」の専門店として福岡でも先駆け的存在のハニー珈琲。スペシャルティは生産者などから直接買い付けるため、市場の価格にはさほど左右されないと言われますが、頭を悩ませているのが「輸入の壁」です。 井崎さん: 輸入関係の経費に影響がある。輸入経費が増えるとその分キロ単価が乗ってきますので、そういう意味では懸念していますよね、コロナ禍がいつまで続くのか。 国内の巣ごもり需要に加え、ワクチン接種が進む海外では消費が急回復。こうした影響から輸入に必要なコンテナ不足が続き、海上運賃は、コロナ以前の2倍以上に上昇しています。コーヒー豆の輸入で、3割のシェアを持つ、総合商社・丸紅。担当者に今後の影響を尋ねました。 丸紅 飲料原料部 飲料原料第一課 荒井健介 課長: いわゆるエネルギーコストや海上輸送費。または資材など全般的に高騰している状態にある。コーヒーメーカーにとっては正直値上げというのが避けては通れない状況、不可避な状況になりつつあると。各社検討されているのが実態なのかなと思っている。 今月から雨季に入る産地のブラジル。仮に雨不足となれば来シーズンも相場が高い水準で推移する可能性があります。ただその一方で、家庭でのコーヒーの消費は世界的に増えているため今後 市場の活性化も期待されています。 荒井課長: 各メーカーさんもいろいろなより良い商品を投入されていくことが想定されるので、必ずしも消費者にとっては悪いニュースばかりではないのかなという風に思っている。
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