Nippon News Network(NNN)
コロナ禍で需要がますます高まるコーヒー。タイの小さな村で作られたコーヒーが人気となっています。 ■フルーティーですっきりとした酸味…「アカアマコーヒー」 東京・神楽坂にあるコーヒー店『アカアマコーヒー日本店』には、ここでしか味わえない一杯があります。 常連客「フルーティーさだったり、いろんな味わいを楽しめるところがおいしいなって」 フルーティーですっきりとした酸味が特徴。タイの山奥、少数民族「アカ族」が暮らす人口300人ほどの小さな村で作られる「アカアマコーヒー」です。 アカアマコーヒー日本店 山下夏沙オーナー「“お母さんの村を、出身地の村を豊かにしたい”。そういう思いがこもっているコーヒーというのに衝撃をうけて」 ■タイの村で“お母さんの村を豊かにしたい” “アカ族のお母さん”という意味がこめられたこのコーヒーをブランド化したのは、アカ族のリーさん(36)です。 リーさん「家族がコーヒーの仕事をする姿を見てきて、コーヒーで(村の人々の)暮らしが豊かになればと考えたんです」 リーさんはコーヒー農家に生まれましたが、当時、村は貧しく、子供たちを学校に通わせるため懸命にコーヒー豆を育てる母の姿を見てきました。 「村のコーヒーの魅力を広めることが母への恩返しに」。そう考え大学を卒業後、アメリカでコーヒーについて学び、村のコーヒーをブランド化。今ではタイ国内に3店舗を出店するまでになりました。売り上げは村に還元され、コーヒー作りに携わる若者が増えているということです。 リーさん「僕のビジネスが成功することが大事ではなくて、僕のコーヒーでアカ族のチャンスを広げたいと思ったんだ」 ■ストーリーを知れば、一杯のコーヒーがさらにおいしく そんなリーさんの思いに打たれ、アカアマコーヒーを日本に広めようと、去年、店をオープンした山下さん。 山下夏沙オーナー「誰がどんな場所でどんな思いで作っているコーヒーかストーリーを知っていたら、さらに運ばれてくる一杯のコーヒーがおいしくなると思うんです。こんな人が作っているんだ、おいしいなっていう、そういう感覚で飲んでもらえたらすごくうれしいなと思います」 海外に行けない今、“いつもの一杯”が誰かの人生を救うきっかけにつながっています。
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