河北町などの農家で組織する「かほくイタリア野菜研究会」（牧野聡理事長）が、自前サイトを作り一般向けに野菜などのインターネット販売を始めた。新型コロナウイルス感染拡大で販売先だった都内飲食店などがほぼ休業していることが理由だが、研究会は「かほくイタリア野菜のおいしさを伝えたい」と苦境を好機に変えようと意気込む。
研究会は16人で組織し、高級冬野菜のタルティーボやミラノカブなど約65品目を生産する。味が評価され都内レストランを中心に卸しているが、ほとんどが休業に。販売は町内産直店や町商工会が運営する都内アンテナショップ「かほくらし」などで行っていたものの数量は少なく、自前ネット販売に活路を求めた。
販売サイト（アドレスはhttps://itaken.thebase.in/）を作り4月27日にスタート。イタリア野菜と町内の新鮮な野菜セット（2千円）、町内精肉店の各種肉とイタリア野菜を組み合わせた焼き肉セット（2人分で6千円ほか）など17商品で始め、メンバーが作るコメや秘伝豆も販売する。最初の5日間で注文15件、売り上げ10万円超と、一定の手応えを得ている。
今は春野菜と夏野菜の端境期。今月中旬からはローザビアンカ、ケール、ズッキーニなど種類が増え、会員制交流サイト（ＳＮＳ）などでのＰＲに力を入れる考えだ。研究会の佐藤淳也事務局長は「家でイタリア野菜を調理したいといった人々の役に立ちたい。今後は県内スーパーでの販売にも力を入れる。イタリア野菜が家庭料理に浸透する身近な食材になれば」と話している。
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