寒さが緩む日が増えてきました。これから旬を迎えるイチゴの簡単スイーツをご紹介します。茨城県はイチゴの作付面積が全国七位(令和三年野菜生産出荷統計)。鉾田市、行方市、筑西市などを中心に県内全域で栽培され、直売やイチゴ狩りも盛んです。
イチゴの歴史は古く、欧州やアジア一帯では、なんと石器時代から野生種を食べていました。今のような栽培は、二百年ほど前に北米東部と南米のチリで始まり、欧州各地へ。十八世紀後半に全世界へ広まっていきました。
日本では江戸時代末期にオランダから長崎に船で運んできたのが始まりだそうです。日本で最初に品種改良されたのは明治時代の「福羽」。このイチゴは皇室用で庶民の口に入ることはなく、戦後に全国的に普及したようです。
イチゴの品種は今や二百ほど。「とちおとめ」や「あまおう」だけでなく、茨城オリジナル品種の「いばらキッス」「ひたち姫」も注目です。いばらキッスは高い糖度と酸味のバランスが良く、濃厚な食味とジューシーな味わい。ひたち姫は酸味が少なくてより甘く感じられ、サクサクとした食感が特長です。
イチゴにはカリウム、ビタミンC、食物繊維などが豊富。生で食べることが多いので、調理で失われやすいカリウムやビタミンCを効率よく摂取できます。
カリウムは高血圧の予防・むくみ改善、ビタミンCは免疫機能の維持などに効果があります。食物繊維も便秘に効果があるので、美容に良いフルーツと言われるのもうなずけます。先端が最も甘いのでヘタを取ってヘタ側から食べると、最後に一番甘い部分が食べられます!
イチゴを少し長く味わいたい時、ちょっと大人なスイーツとして味わいたい時にオススメなレシピ。バルサミコ酢を効かせてサッパリと。代わりにレモン汁でもOKです。ぜひ作ってみてください。
◆材料(作りやすい分量)
全量274キロカロリー
イチゴ1パック約200グラム/バルサミコ酢大さじ1/グラニュー糖50グラム
◆作り方
(1)イチゴは洗い、ヘタを取り除く。
(2)保存袋に全て入れ、手でもみつぶしながら混ぜる。
(3)冷凍庫で固まるまで冷やす(2時間程度)
<やまと・さおり> 管理栄養士、料理研究家。1989年、水戸市生まれ。東京農大卒。市内で「お料理教室オムスビ」を開講している。
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